コリコリとした歯ごたえと、噛めば噛むほど出てくる旨味が魅力の「砂肝」。
焼き鳥屋さんでは定番の一品ですが、実は自宅でも手軽に美味しく焼くことができる食材です。
しかし、意外と難しいのが焼き加減の見極め。焼きすぎると固くなり、焼き足りないと中が生っぽくて食感が悪くなります。
そこで今回は、「砂肝を美味しく焼くための焼き加減のコツ」について、詳しく解説します。
この記事では以下の内容を中心にお届けします
砂肝の基本知識と下処理方法
焼き加減の目安と見極め方
フライパン・グリル・串焼き別の焼き方のコツ
美味しく仕上げるための味付け&アレンジ
目次
砂肝ってどんな部位?知っておきたい基本知識
砂肝とは?
砂肝は鶏の胃の一部で、「筋胃(きんい)」とも呼ばれます。鳥が小石を飲み込み、その石で食べ物をすり潰すための筋肉質な器官です。
人間でいうところの“胃”にあたる部位なので、非常に運動量が多く、筋肉が発達しているのが特徴。
このため、コリコリとした独特の食感があり、脂肪が少なくヘルシーで高たんぱく。焼き鳥、炒め物、煮込みなど、幅広い料理で活用できます。
砂肝の焼き加減の目安とは?
砂肝はレアすぎると臭みや食感が悪くなり、焼きすぎるとゴリゴリと固くなってしまいます。
「中までしっかり火を通しつつ、しっとりとした歯ごたえを残す」のが理想的な焼き加減です。
砂肝の焼き時間の目安(1cm厚程度)
- フライパン:中火で両面3〜4分ずつ(合計6〜8分)
- グリル・魚焼き器:片面4分+裏返して3分(合計7分程度)
- 串焼き(炭火orグリル):弱中火でじっくり片面5分ずつ
火加減は「中火」または「弱中火」がポイント。
強火で一気に焼くと表面は焦げるのに中が生、という状態になりがちです。
砂肝は下処理で決まる!美味しく焼くための準備
① 砂肝の銀皮を取るべきか?
砂肝には「銀皮」と呼ばれる白く硬い膜があります。
これはそのままでも食べられますが、歯ごたえが強くなりすぎるため、柔らかく食べたい場合は取り除くのがおすすめです。
- 銀皮を取りたい人 → 包丁でV字にカットして外す
- 食感を楽しみたい人 → 少し残すかそのまま調理
② 砂肝の臭み取り
- 軽く塩を振って揉み洗いする
- 日本酒に10分ほど漬けておく
- しょうがやネギを加えて下茹でする(より臭みが気になる場合)
調理法別:砂肝の美味しい焼き加減のコツ
砂肝をフライパンで焼く場合
最も手軽な方法がフライパン焼き。
油をひいて中火で加熱し、下処理済みの砂肝を投入します。
砂肝の焼き方のポイント
- 中火でじっくり焼く(急いで火を通さない)
- 両面がこんがり色づいたら裏返す
- 途中で蓋をして蒸し焼きにするとふっくら仕上がる
- 焼き上がりの目安:断面が白くなり、透明感がなくなる
砂肝のをグリル・魚焼き器で焼く場合
香ばしさを出したいときにおすすめ。
皮がパリッと仕上がり、居酒屋風の焼き上がりに。
砂肝の焼き方のポイント
- クッキングシートを敷いて焼くとくっつかない
- あらかじめオイルをまぶしてから焼くとパサつかない
- 途中で裏返して均一に焼き色をつける
砂肝の串焼き・炭火焼きの場合
本格的に仕上げたい方は、串打ちして炭火やグリルで焼いてみましょう。
砂肝の焼き方のポイント
- 砂肝は小さめにカットして均一に火が入るようにする
- 焼く前に軽く塩かタレで味付けしておく
- 強火→弱火で火加減を調整(最初に表面を焼き固め、後半じっくり火を通す)
砂肝の焼き加減別の食感と味わい
焼き加減 | 食感 | 味わい |
---|---|---|
レア(生焼け) | 内側がヌメっとして生臭さあり | NG |
ミディアム(理想) | 表面がこんがり・中がコリコリ | 旨味がしっかり出る |
ウェルダン(焼きすぎ) | ゴリゴリと固くなる | 噛み切れにくい |
※「ミディアム」が砂肝にとってベスト。中が白くなっていればOKです。
美味しさUP!砂肝のおすすめの味付け③選
砂肝のおすすめの味付け①定番の塩コショウ
一番シンプルで砂肝の旨味を引き立てる組み合わせ。
焼く直前に振ると、香ばしさがアップします。
砂肝のおすすめの味付け②ガーリック&バター
焼き上がりにバターとにんにくスライスを加えると、パンチのある居酒屋風に!
砂肝のおすすめの味付け③レモンと一味
塩味ベースの砂肝に、焼き上がり直前でレモン汁をサッとかけて一味をふれば、ピリッと爽やかなアクセントに。
よくある質問(FAQ)
Q. 砂肝は生焼けでも大丈夫?
A. 基本的にしっかり火を通すことが大切です。
砂肝は内部に雑菌が入りにくい部位ですが、食中毒のリスクを避けるためにも、断面が白くなるまで火を通しましょう。
Q. 焼きすぎた場合の対処法は?
A. 焼きすぎて固くなった砂肝は、甘辛ダレで煮からめると柔らかさが多少戻ります。
酒・みりん・醤油を1:1:1で合わせたタレに絡めて温め直すと良いでしょう。
まとめ|焼き加減次第で砂肝はここまで美味しくなる!
砂肝は、下処理と焼き加減をしっかり意識するだけで、自宅でも驚くほど美味しく仕上げることができます。
ポイントをおさらい
- 銀皮処理&臭み取りで下準備は完璧に
- 中火でじっくり「中まで火を通す」が基本
- フライパン・グリル・串焼きで焼き加減は微調整
- 焼き上がりの目安は「断面が白くなる」
慣れてくると、自分好みの焼き加減がわかってきて、砂肝料理がもっと楽しくなりますよ。
今日の晩酌やごはんのおかずに、ぜひ「理想の焼き加減の砂肝」を試してみてください!