12月31日——大晦日。
日本では、1年の締めくくりとして特別な意味を持つ日です。
家族でこたつを囲んだり、年越しそばを食べたり、紅白歌合戦を見たり…。
多くの人が「この1年を無事に終えたこと」への感謝と、「新しい年を気持ちよく迎える準備」をする日でもありますよね。
そんな大晦日には、実は昔から「やってはいけないこと」がいくつもあります。
この記事では、その内容と理由を詳しく解説していきます。
古くからの習慣や縁起に基づくもの、現代生活に応用できる注意点などを含めて、10のタブーをご紹介します。
目次
- 1 大晦日にやってはいけないこと1. 大晦日の夜に掃除をする
- 2 大晦日にやってはいけないこと2. 年越しそばを年をまたいで食べる
- 3 大晦日にやってはいけないこと3. 洗濯をする
- 4 大晦日にやってはいけないこと4. お金の貸し借り・支払いの持ち越し
- 5 大晦日にやってはいけないこと5. ゴミ出し・玄関の掃き掃除
- 6 大晦日にやってはいけないこと6. 喧嘩や悪口
- 7 大晦日にやってはいけないこと7. 不浄の行為(トイレ掃除・生理的な処理など)
- 8 大晦日にやってはいけないこと8. 寝正月の予兆になるようなダラダラ過ごし
- 9 大晦日にやってはいけないこと9. 刃物を使う作業(料理・DIYなど)
- 10 大晦日にやってはいけないこと10. 不吉な言葉・ネガティブな話題
- 11 【まとめ】大晦日は“清めて、感謝して、迎える”日
- 12 おわりに:新しい年は、心と暮らしの整えから
大晦日にやってはいけないこと1. 大晦日の夜に掃除をする
大晦日にやってはいけない理由:年神様を追い出してしまうから
大掃除は年末の恒例行事。でも、夜になってからの掃除はNGとされています。
年神様(としがみさま)は新年に福をもたらす存在。大晦日の夜に家を訪れるとされており、そのタイミングで掃除をしていると、せっかく来てくれた神様をほうきで追い出してしまうという考えがあるのです。
ポイント:大掃除は31日の昼までに済ませるのが理想的です。
大晦日にやってはいけないこと2. 年越しそばを年をまたいで食べる
大晦日にやってはいけない理由:厄を持ち越すことになるから
年越しそばには「一年の災厄を断ち切る」「長寿を願う」といった意味があります。
ですが、年が変わってからそばを食べ終えるのは縁起が悪いとされ、「厄を年越しと一緒に引きずる」と考えられています。
そばは必ず年内(=12月31日中)に食べ終えましょう。
大晦日にやってはいけないこと3. 洗濯をする
大晦日にやってはいけない理由:新年の福を洗い流すから
地域や家庭によって差はありますが、「大晦日の夜の洗濯」や「元日の洗濯」は避けるべきだと言われています。
特に元日は「静かに年神様を迎える日」とされるため、水を使う作業は不適切とされてきました。
大晦日についても、「最後の1日は“穢れ”をためないようにすべて整えておく日」とされ、洗濯はなるべく前日までに済ませたいところです。
大晦日にやってはいけないこと4. お金の貸し借り・支払いの持ち越し
大晦日にやってはいけない理由:金運トラブルを引きずるから
「借金は年を越すな」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。
これは金銭面だけでなく、「未払い・未解決な状態」を新しい年に持ち込むと、その状態が続くと信じられているからです。
可能な範囲で、支払い・清算は年内に済ませるのが吉。
大晦日にやってはいけないこと5. ゴミ出し・玄関の掃き掃除
大晦日にやってはいけない理由:来るべき福を外に出してしまう
大晦日〜元旦は「年神様が家にやってくる日」とされるため、玄関周りは特にきれいにしておきたい場所です。
ただし、大晦日の夜にゴミを外に出すと、家の中の“福”まで一緒に外へ出してしまうという考え方も。
ゴミ出しはできれば前日までに完了させておきましょう。
大晦日にやってはいけないこと6. 喧嘩や悪口
大晦日にやってはいけない理由:新年もその空気が続くから
大晦日の心の状態は、新年の運気や人間関係にも影響すると言われています。
家族や友人との言い争い、怒り、不満の吐き出しは、そのまま元日に持ち越されてしまうと考えられています。
大晦日は「感謝と和解」の一日にして、穏やかな心で新年を迎えましょう。
大晦日にやってはいけないこと7. 不浄の行為(トイレ掃除・生理的な処理など)
大晦日にやってはいけない理由:年神様に対して失礼
古くから、「年神様が来る日には不浄を避けるべき」という考えがあります。
特に元日の朝は神聖な時間とされているため、それに備える大晦日も慎重に過ごしたいところです。
トイレ掃除などは30日中に済ませておくのがベストです。
大晦日にやってはいけないこと8. 寝正月の予兆になるようなダラダラ過ごし
▶ 理由:年初の行動が1年の習慣を決める
大晦日から新年にかけて、「どう過ごすか」で1年の運気や姿勢が決まるとも言われています。
つまり、大晦日をダラダラ過ごしてしまうと、そのまま“やる気のない1年”になってしまうという考え方です。
自分を少し律して、けじめのある年越しを意識しましょう。
大晦日にやってはいけないこと9. 刃物を使う作業(料理・DIYなど)
▶ 理由:縁を切ることにつながる
刃物は“縁を切る”道具とも言われており、大晦日〜元日に使うのは縁起が悪いと考えられています。
おせち料理の準備などがある場合も、できるだけ前日までに済ませるのが安心です。
大晦日にやってはいけないこと10. 不吉な言葉・ネガティブな話題
▶ 理由:言霊が新年に影響する
日本では古来より「言霊(ことだま)」の文化があります。言葉には力があり、それを発した本人にも影響すると考えられてきました。
大晦日は、「死」「別れ」「不幸」などのネガティブな言葉を避けるべき日とされます。
明るく前向きな言葉で締めくくりましょう。
【まとめ】大晦日は“清めて、感謝して、迎える”日
やってはいけないこと | 理由 | 対策ポイント |
---|---|---|
夜の掃除 | 年神様を追い出す | 昼までに終える |
年をまたいだ年越しそば | 厄を持ち越す | 23時頃までに食べる |
洗濯 | 福を洗い流す | 前日までに済ませる |
金銭の貸し借り | 金運ダウン | 年内に清算 |
ゴミ出し | 福を外へ出す | 30日までに |
喧嘩・悪口 | 運気ダウン | 感謝を忘れずに |
不浄な作業 | 神様に失礼 | トイレ掃除は30日までに |
ダラダラ過ごし | 悪い習慣化 | けじめを意識 |
刃物の使用 | 縁を切る | 料理は前倒しで |
ネガティブな発言 | 言霊が影響 | 明るい言葉で締めくくる |
おわりに:新しい年は、心と暮らしの整えから
やってはいけないこと、と聞くと少し怖く感じるかもしれませんが、それぞれには「気持ちよく新年を迎えるため」の理由があります。
- 清める
- 感謝する
- 余計なものを持ち越さない
こうした行動は、運気を上げるだけでなく、自分の気持ちもすっきりと整えてくれます。
どうぞ、穏やかで心地よい年末をお過ごしください。そして、新年が素晴らしい1年になりますように。