将棋界で行われるタイトル戦の一つ「叡王戦」。
第1期が始まった2015年からわずか数年でタイトル戦に昇格した比較的新しい棋戦です。

叡王戦は、革新的な試みや異例の展開が多く、それが賞賛される一方で、批判や違和感を生むことも少なくありません。

目次
「叡王戦 ひどい」と言われる主な理由5つ
「叡王戦 ひどい」と言われる主な理由1. 報道の仕方に対する違和感
藤井聡太八冠の連勝が途切れたときの報道
叡王戦が「ひどい」と言われたきっかけの一つが、報道の仕方です。
特に注目されたのが、2023年、藤井聡太八冠が保持していた連勝記録が途切れた際のニュース報道でした。
大手メディアはこの出来事を以下のような見出しで伝えました。
「藤井、ついに敗れる」
「完全制覇ならず」
これらの見出しは、事実を報道するだけでなく、敗北をセンセーショナルに煽るような言葉遣いが含まれていました。
将棋ファンの多くは、藤井八冠のこれまでの偉業を称えるよりも、敗北に焦点を当てる構成に違和感を抱き、「見出しがひどい」「報道姿勢に品がない」と批判的な声を上げました。
「叡王戦 ひどい」と言われる主な理由2. 異例の長期戦による疲弊と混乱
第5期叡王戦は全11局という前代未聞の展開
通常、叡王戦の七番勝負は最大で7局で決着するはずですが、第5期(2020年)のシリーズではなんと全11局が行われる異常事態となりました。
第1局:千日手による指し直し
第4局:持将棋成立
第5局:再度千日手で指し直し
特に第4局の持将棋(双方が駒を動かしても勝負がつかない)は、タイトル戦では珍しく、棋士もファンも疲弊する展開となりました。
「まだ終わらないの?」「試合数多すぎて感動が薄れる」
といった声がSNS上に広がり、「試合数が多すぎて、もはや消耗戦」「叡王戦がひどい」という印象が定着する要因となりました。
「叡王戦 ひどい」と言われる主な理由3. 劇的な逆転劇による衝撃と混乱
山崎隆之八段の一手がもたらした“悪夢”
叡王戦では数々の名勝負が生まれてきましたが、中には「信じられない逆転劇」もあり、時にそれが「ひどい」と話題になる原因にもなります。
代表的なのが、山崎隆之八段が出場した対局。
彼は優勢を保ち続けていたものの、終盤でたった一手のミスにより、形勢が逆転。
AIの評価値は一瞬で「+3000(優勢)」から「-4000(敗勢)」へ急落しました。
叡王戦における“劇的すぎるドラマ”は、時に衝撃が大きすぎて「ひどい」と受け取られることもあるのです。
「叡王戦 ひどい」と言われる主な理由4. 運営の情報ミスや告知の不備
第8期での誤掲載が信頼性に疑問を投げかけた
叡王戦の公式告知において、過去の情報が混ざった誤記載があったことが問題になりました。
これは第8期の開始前、公式サイトやプレスリリースにて、前期の出場棋士名やルールが混在した状態で掲載されたものです。
これまでにも「告知のタイミングが遅い」「日程変更の理由が不明瞭」など、運営体制の透明性に疑問を抱くファンが少なくなかったこともあり、信頼性の低下につながりました。
「叡王戦 ひどい」と言われる主な理由5. 表現の誤解や過激な表現が生む反感
「感動的」「歴史的」な言葉の連発に疲れも…
将棋のタイトル戦ではよく「感動の一局」「歴史に残る名勝負」などの表現が使われますが、叡王戦では特にこうした表現が誇張されがちと指摘されています。
「藤井、ついに崩壊」
「勝者と敗者の明暗分かれる運命の一手」
「決着の瞬間に会場騒然」
など、ドラマチックな演出を意識しすぎた言葉選びが、「あざとい」「煽りが過ぎる」と反感を買うことも。
将棋ファンの多くは静かに棋譜を追い、勝負そのものに集中したい人たちです。
過剰な演出やセンセーショナルな表現は、かえって不快感を招く原因となり、「叡王戦はひどい」という印象につながっているのです。
叡王戦は「ひどい」だけの棋戦ではない
とはいえ、叡王戦が常に悪いわけではありません。むしろ他のタイトル戦にはない新しさと挑戦を内包した、将棋界にとって重要な舞台でもあります。
「持ち時間が短めでスピード感がある」
「若手にもチャンスがある」
「地方開催や地方局との連携も魅力的」
といった独自の魅力を評価する声も多く、ファン層は少しずつ拡大しています。
ファンの反応|「ひどい」だけでなく「期待」もある
ここまで叡王戦の「ひどい」と言われたエピソードを紹介してきましたが、
- 「叡王戦はチャレンジ精神がある」
- 「他のタイトル戦にはない雰囲気があって面白い」
- 「新しい試みを取り入れてくれる貴重な舞台」
といったポジティブな声も多くあります。
叡王戦が持つ自由で柔軟な運営スタイルは、他の伝統的な将棋タイトル戦にはない魅力でもあります。
問題点や改善点がある一方で、将棋界の未来を見据えた“実験的な舞台”として一定の評価を受けているのも事実です。
まとめ|叡王戦は進化の途中にある
「叡王戦 ひどい」と検索する人の多くは、過去のトラブルや混乱を知っていて、不安や疑問を感じているのかもしれません。
確かにこれまでの運営には課題があり、ファンをがっかりさせるような出来事もありました。
しかし、それと同時に将棋界に新しい風を吹き込もうとする意欲的な姿勢が見えるのも叡王戦の特徴です。
藤井聡太叡王をはじめ、若手棋士が活躍する今、叡王戦の魅力もますます高まっています。
これから先の改善と進化に期待しつつ、温かく見守っていきたいですね。
関連リンク:叡王戦が「ひどい」と言われる理由
将棋連盟公式サイト:叡王戦の概要と歴史
叡王戦の創設背景や主催者の変更、タイトル戦への昇格など、叡王戦の歴史と現状について詳しく解説しています
https://www.shogi.or.jp/match/eiou/
日経新聞:叡王戦の運営体制と課題
叡王戦の運営体制や主催者の変更、視聴者からの評価など、叡王戦に関する課題や批判について報じています
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64492740Q0A011C2BC8000/
NHKニュース:叡王戦の注目対局とその反響
叡王戦の注目対局やその結果、視聴者の反応など、叡王戦に関する最新のニュースを提供しています
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211010/k10013300981000.html