書き間違いをサッと消せる便利な文房具「修正テープ」。学生のノート作成や社会人の書類作業など、あらゆるシーンで活躍するアイテムです。
しかし、突然テープが出なくなったり、内部で絡まったりすると、とてもストレスを感じますよね。
「買い替えるしかないかな……」とあきらめる前に、自分で直せることが意外と多いのをご存じですか?

目次
修正テープの主な仕組みを理解しよう
まずは修正テープがどう動いているのか、簡単に仕組みを確認しておきましょう。
修正テープの基本構造
一般的な修正テープは、以下のようなパーツからできています
- 供給リール(未使用テープ)
- 巻き取りリール(使用済テープ)
- 転写ヘッド(テープを紙に押し当てる部分)
- カバー(ケース)
- ギア(歯車で巻き取りを補助)
書いた文字の上にテープを押しつけて転写し、使用済みテープを後ろのリールに巻き取ることで機能しています。
修正テープのよくある故障パターンと修理法⑤選
修正テープがうまく使えない原因は主に以下の5つです。
原因別に、修理方法を詳しく紹介します。
修正テープの故障パターンと修理法①テープが出てこない/空回りする
原因
- テープが途中で切れている
- 巻き取り部分のテープがたるんでいる
- ギアが噛み合っていない
対処法
- 修正テープのカバーを慎重に外す(※無理にこじ開けない)
- テープが切れていたら、セロハンテープでつなぎ直す
- 巻き取りリールを手で少し回し、テンション(張り)を調整
- ギアが正しく噛み合う位置に戻す
- カバーを閉じてテスト
注意点
- テープ同士をつなぐときは、裏表を間違えないように注意
- つなぎ目が厚くならないよう、重なりを最小限に
修正テープの故障パターンと修理法②テープが絡まってしまった
原因
- 使用中に力を入れすぎた
- テープがズレて巻き込まれた
- ギア不良
対処法
- カバーを開けて絡まった部分を確認
- 絡まったテープをハサミで切る
- 巻き取り・供給の両方のリールを調整して、正しくテープが通るように配置
- 必要なら、一度全体を外して巻き直す
裏ワザ
- つまようじやピンセットを使うと細かい操作がしやすい
修正テープの故障パターンと修理法④転写されず、空打ち状態になる
原因
- テープの接地面がズレている
- テープの表面が汚れている
- 転写ヘッドの摩耗
対処法
- テープの裏表を確認(粘着面が下を向いているか?)
- ヘッドの位置を微調整する(テープが紙にしっかり当たるように)
- 汚れている場合は、乾いた綿棒で軽くふく
- ヘッドが劣化しているなら、買い替えを検討
修正テープの故障パターンと修理法⑤テープが途中で切れてしまった
原因
- 強く引っ張りすぎた
- 劣化による破断
対処法
- テープの端を探す(供給側と巻き取り側)
- セロテープで丁寧につなぐ
- テープが絡まないようにテンションを調整して再セット
修正テープを分解する3つのコツ
修理の際には、以下のポイントに注意するとスムーズに進められます。
修正テープを分解するコツ① 無理に力を入れない
ケースはツメで固定されているだけのことが多いので、力任せに開けると破損の原因になります。
つまようじやプラスチック製のヘラを使って、隙間をこじ開けるイメージで。
修正テープを分解するコツ②分解前に内部の構造を観察
- 可能なら写真を撮っておくと、元に戻すときに安心。
- 部品を落とさないよう、白い紙や布の上で作業すると見つけやすいです。
修正テープを分解するコツ③組み立て時はテンション調整がカギ
- テープのたるみや過度な張りは故障のもと。
- 最初に少しだけ手で巻いて、スムーズに出る状態にしてからカバーを閉じましょう。
修理できないケースと買い替えの目安
修正テープの修理は可能ですが、以下の場合は買い替えたほうが早くて確実です。
- テープの残量がほとんどない
- プラスチック部分が割れた・欠けた
- 転写ヘッドが削れてしまっている
- 巻き取り機構が完全に故障している
安価な商品であれば、時間や手間を考えても買い直しの方がコストパフォーマンスが良いケースもあります。
修正テープを長く使うための使い方と保管のコツ
修正テープの正しい使い方
- 軽い力で押し当てる(強く押すとテープが切れやすい)
- 一定の角度でまっすぐ引く(ナナメに使うとズレやすい)
- 使用後はキャップやカバーを閉じて保管
修正テープの保管方法
- 直射日光や高温多湿を避ける
- テープ部分が劣化しないよう、密閉容器や引き出しに保管
おわりに
修正テープは、小さくてもとても精密な構造を持った道具です。
うまく使えば書き間違いをきれいに修正できて、文房具の中でも非常に重宝される存在です。
しかし、ちょっとした使い方の違いで故障してしまうことも多いのが事実。
そんなとき、今回ご紹介した方法を使えば、わざわざ買い替えずに自分の手で直して使い続けることが可能です。
分解の際にはくれぐれも無理をせず、少しずつ丁寧に作業してみてください。コツをつかめば、思った以上に簡単に修理できますよ。