スマートフォンを使って写真やWebページ、ファイルなどを「共有」しようとすると、画面下や右上に“共有”マーク(四角と上矢印のアイコンなど)が現れます。
ここをタップすると、連絡先やアプリのアイコンが一覧表示され、「どのアプリで共有しますか?」と選べる仕様になっています。
ここでふと、「自分はLINE(ライン)を使っていないのに、“共有”の一覧にLINEのアイコンが出てくるのはなぜ?」と不思議に感じたことはありませんか?
- 「LINEをアンインストールしたはずなのに…」
- 「LINEを使ったこともないのに…」
- 「勝手にLINEと何か共有されてるの?個人情報が漏れてない?」
このような疑問や不安を持つ方は少なくありません。特に個人情報やプライバシーに敏感な方にとって、心配になる現象かもしれません。

目次
まず「共有」機能の基本を知ろう
スマホの「共有」とは?
iPhoneやAndroidスマートフォンには、標準で“共有”機能が備わっています。
これは写真・動画・リンク・テキストなどを、他のアプリやサービスに受け渡す仕組みです。
たとえば…
- 写真アプリからLINEに送る
- ブラウザで見つけた記事をTwitterでシェア
- PDFをメールアプリで送信
こうした「情報の受け渡し先」として、スマホにインストールされているアプリの一部が“共有候補”として表示されます。
「LINEをしていないのに共有に出てくる」4つの主な理由
ここで多くの人が誤解しがちなのは、「共有に出てくる=自分がそのアプリを今使っている・使っていた」ではない、ということです。
では、なぜLINEを使っていないのにアイコンが現れるのでしょうか?主な理由は以下の4つです。
「LINEをしていないのに共有に出てくる」理由1. スマホ本体やOSにLINEアプリ自体がインストールされている
- 自分でアカウント登録や利用はしていなくても、アプリだけ入っている場合、共有候補にLINEが表示されます。
- 家族と共用の場合、他の家族がインストールしたLINEが端末に残っているだけでも、共有の候補に並びます。
「LINEをしていないのに共有に出てくる」理由2. スマホメーカーやキャリアの「プリインストールアプリ」として最初から入っている
- Androidスマホでは、「最初からLINEが入っている」ケースが多いです。
- iPhoneの場合は基本的に自分でインストールしないと入りませんが、Androidでは出荷時点で搭載されていることが多く、「使っていないのに共有候補に現れる」原因になります。
「LINEをしていないのに共有に出てくる」理由3. 「アプリ連携の候補リスト」はアンインストール後も“履歴”や“キャッシュ”で残る場合がある
- 一度でもLINEを使ったことがある(アカウントを作った/使った/連携した)場合、システム上の候補リストや履歴にLINEの情報が残っている場合があります。
- 特にAndroidでは、アンインストール後も「共有」候補の一覧にアプリアイコンだけがしばらく残ることも。
「LINEをしていないのに共有に出てくる」理由4. 「共有リスト」はスマホの“仕様”であり、実際に“情報がLINEに送られている”わけではない
- 共有候補としてLINEが表示されるだけで、「自動的にデータが送信されている」「勝手にLINEで共有されている」というわけではありません。
- 選択しなければ、LINEにデータは渡りません。あくまで“送り先候補”のリストです。
共有リストの「仕組み」―アプリはどう選ばれてる?
スマホの共有リストは、端末にインストールされている“受け取り可能なアプリ”を自動検出して候補に表示しています。
例えば…
- 写真なら「LINE」「Instagram」「Gmail」など写真共有できるアプリ
- テキストなら「メモ帳」「メール」「LINE」などテキスト受け取り可能なアプリ
この仕組みにより、「LINEを利用していなくても、アプリ本体が端末に残っていれば共有欄に表示される」という現象が起こります。
「LINEをアンインストールしたのに消えない」場合の理由
Android端末の場合、次のようなパターンもあり得ます。
- 完全にアンインストールしても、システムのキャッシュや履歴、設定情報に“LINE”が残ってしまい、共有候補欄からすぐには消えないことがある
- 再起動やキャッシュのクリアで消えることもあれば、OSのアップデートや仕様で消えない場合も
- また、共有先リストの一部は頻繁に使うアプリや過去の共有履歴から自動的に選ばれるため、しばらく表示され続けることがある
よくある誤解と不安:「勝手にLINEに情報が送信されている?」
多くの人が不安になるポイントはここです。
「共有候補にLINEが出てくる=自分の写真やデータが自動でLINE社に送信されているのでは?」
これは誤解です。
共有候補にアイコンが出てくるだけで…
- あなたが「共有→LINE」と“実際に操作”しなければ、データが送られることはありません
- 選択していない限り、LINE側が勝手にあなたのデータを読み取ることもありません
「共有」欄からLINEを消したい!どうしたらいい?
1. LINEアプリをアンインストールする
- 端末から「LINE」アプリ自体をアンインストール(削除)します。
- これで多くの場合、共有欄からLINEのアイコンが消えます。
- もし家族共用スマホの場合、別のユーザーがインストールしていないかも確認しましょう。
2. スマホを再起動する
- 削除後すぐに反映されない場合、一度端末を再起動しましょう。リストがリフレッシュされて消えることがあります。
3. キャッシュや履歴のクリア
- Androidでは「設定」→「アプリ」→「共有」などのメニューから、キャッシュや履歴をクリアできる場合があります。
- アプリごとにキャッシュクリアするのも有効。
4. 「共有リスト」をカスタマイズできるアプリを活用する
- 一部のAndroidスマホやカスタムUIでは、「共有」先アプリを表示・非表示で設定できる場合があります(「共有の編集」「おすすめ非表示」など)。
- もしその機能がある場合は、LINEを非表示に設定しましょう。
それでも消えない場合は?
- OS側の仕様や一時的なバグで、アンインストール後もしばらく表示されることがあります。
- OSのアップデートで修正される場合も。
- 最終手段としては、端末の初期化(工場出荷状態に戻す)ですが、これには注意とバックアップが必須です。
LINE以外のアプリも同じ現象が起こる
実はLINEに限らず、「インストールした覚えのないアプリ」が共有欄に現れることがあります。
- キャリアが初期搭載している
- 家族・友人がインストールした
- 過去にインストールして履歴が残っている
いずれも実際に使っていなくても、アプリ本体が残っていれば表示される仕様です。
プライバシーやセキュリティの観点から
- 「共有」機能自体は、スマホ本体の標準機能です
- 共有候補に出るだけで、情報が送信されたり外部に漏れたりはしません
- ただし、実際に共有した場合は、選んだアプリのプライバシーポリシーに従うことになります(例:LINEに送るとLINEのサーバーを経由します)
よくあるQ&A
Q:アプリ一覧にLINEがないのに、共有だけに出てくるのはなぜ?
A:完全アンインストールの直後や、一部の端末ではキャッシュや履歴が残るため、一時的に共有候補に表示されることがあります。再起動や時間経過で解消する場合が多いです。
Q:共有欄に出てきたLINEアイコンをタップしたらどうなる?
A:LINEがインストールされていなければ、「アプリが見つかりません」とエラーになるだけです。情報が漏れることはありません。
まとめ:安心してスマホを使うために
- 共有リストは端末内アプリを自動検出して並べているだけ
- LINEを実際に利用・共有しなければ、個人情報が勝手に送信されることは絶対にない
- アンインストールや再起動で消えることが多いが、消えない場合は仕様やキャッシュの影響
スマホは便利ですが、思わぬ表示や仕様に不安を感じることもあります。
しかし、「共有」欄のアプリ表示だけでは、情報流出やプライバシー侵害の心配はほぼありません。
おわりに
もし「LINEをしていないのに共有にLINEが出てくる」と不安に思った場合は、まず落ち着いてアプリのインストール状況や設定を確認し、心配なら一度アンインストールと再起動を行いましょう。
スマホの仕様を正しく知ることで、より安全かつ快適に使いこなせます。