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「他等」の使い分けや使い方|意味、例文、他表現との違いもわかりやすく解説

他等(たとう)」という表現を見かけたとき、

「これは“他の人たち”ってこと?」

「“その他”とは違うの?」

そんな疑問を抱いたことはありませんか?

 

「他等」は比較的かたい表現で、日常会話ではあまり使われませんが、ビジネス文書、報告書、契約書、論文、行政文などでは頻出する言い回しです。

 

この言葉の正確な意味や、他の似た表現(「その他」「他者」「他の〜」など)との違い、そして具体的な使い方についてしっかり理解しておくと、より正確で洗練された日本語が使えるようになります。

 

「他等」とは何か?読み方と意味をおさらい

「他等」とは何か? 読み方

  • 他等(たとう)

「他等」とは何か? 意味

他の人々、またはその他の関係する対象を、複数まとめて漠然と示す表現

 

つまり、「Aさんおよび他等」とあれば、

Aさん以外の誰か(複数)を含む、ということです。

 

「等」は「〜など」「〜たち」という意味合いを持ち、

「他」は「他の人・他のもの」を指します。

 

これらが合わさって「他等」となると、

“自分や主たる対象以外の人々・物事”を広く含めて指す、という意味になります。

 

「他等」の使い方|フォーマルな文脈での使用が基本

「他等」は、主に文語(書き言葉)として使われ、ビジネスや学術的・法的な文章に向いています。

 

口語やカジュアルな文章では、やや硬すぎて違和感が出るため、あまりおすすめできません。

 

基本構文と例文

  • 〜および他等
  • 〜ならびに他等
  • 〜との協議に加え、他等からの意見も踏まえて

 

「他等」の使い方【例文①:報告書】

当社は販売代理店および他等の関連企業と連携し、新商品の市場導入を図った。

 

「販売代理店以外の関連企業」も含めて全体を指す表現。

 

「他等」の使い方【例文②:契約書・規約文】

甲は乙および他等に対し、秘密情報の開示義務を負わないものとする。

 

「乙」以外の関係者(丙・丁など)を含めて一括りにしている。

 

「他等」の使い方【例文③:行政・法令的文脈】

この制度は、障がい者および他等の支援を目的として施行された。

 

「障がい者以外の支援対象者(高齢者など)」も含んでいる可能性がある。

 

似た言葉との使い分け|他の表現とどう違う?

「他等」と似たような表現には以下のようなものがあります。

 

それぞれのニュアンスの違いを表にまとめます。

 

表現 読み方 ニュアンス・違い
他等 たとう フォーマル。主語以外の者・対象を広く含めて示す。明示しない複数。
その他 そのた 比較的カジュアル。人・物両方に使える。説明的で多用途。
他の〜 ほかの〜 会話にも向く自然な表現。具体性が高い。
他者 たしゃ 「他人」的な距離感。人を明示的に区別。個人単位で使うことが多い。
関係者等 かんけいしゃとう 「等」がすでに含まれている表現。重複に注意が必要。
外部者 がいぶしゃ 内部・外部の区別を示す。「他等」とは指し方が異なる。

 

どの言葉を選べばいい?

使用場面 適切な言葉の選び方
契約書、報告書、論文 「他等」「その他」「当該者」など
会話、SNS投稿、カジュアル文 「他の人たち」「他のみんな」「ほかの人」
説明・解説記事 「その他」「他の〜」の方が読みやすく親しみやすい

「他等」の使い分けのコツ|自然に見える文と違和感のある文

●「他等」の使い分けのコツ: 自然な例

弊社はA社および他等との共同研究を実施している。

 

A社以外にも協力している会社があることを明確にしつつ、全体の文の流れに合っている。

 

「他等」の使い分けのコツ|違和感がある例(カジュアル文に使ってしまったケース)

昨日、同窓会で田中さんと他等に会った。

 

この場合は「他の人たちに会った」「みんなに会った」の方が自然。

 

「他等」の使い分けのコツ|文章が重くなる例

ご来場いただいたお客様ならびに他等関係者の皆さまに深く感謝申し上げます。

 

「他等関係者」という表現はやや堅苦しい印象。「関係者の皆さま」で十分丁寧。

 

替え表現・言い換えの実用例

元の表現(やや堅め) 替え表現(自然な形)
Aさんおよび他等 Aさんと他の方々
他等関係者 関係者全員 / 他の関係者
他等の企業 他の企業 / 関連企業

 

言い換えのポイント

文体や読み手に応じて「やわらかく、具体的に」することで、文章全体の印象がぐっと読みやすくなります。

 

まとめ:「他等」を適切に使いこなすためのチェックリスト

「他等」の特徴まとめ

  • 意味:主語以外の複数の人や物を曖昧にまとめて指す表現
  • 読み:たとう
  • 用途:契約書、報告書、論文、ビジネス文書などのフォーマルな文脈向け
  • 類語:「その他」「他の〜」「他者」など。文脈や文体により使い分けるべし
  • カジュアルな文や会話には不向き

使い分けの判断ポイント

チェック項目 Yesなら「他等」でOK
フォーマルな書類か?
指す対象が不特定多数か?
「等」が文章内にすでに複数出ていないか?
口語・SNS投稿ではないか? ❌ → 替え表現がおすすめ

適切な言葉選びは、読み手への配慮でもあります。

 

「他等」という表現は便利で正確な一方、使いすぎると文章が堅苦しく見えることもあります。

文体・場面・対象を意識しながら、自然でわかりやすい日本語を使いこなしていきましょう。

 

  • この記事を書いた人

ゆいと

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